禅和庵と抹茶
禅和庵は『ぜんなあん』と読みます。
店を始めた二人の名前から1文字ずつとりました。
調べたら禅和で『ぜんな』と読み、禅の修行者という意味だそうです。
2人が好きなものをいっぱい詰め込んだお店です。
そして主軸になるものを考えたとき
抹茶に行き着きました。
禅は小さい頃、三原の仏通寺に通っている時期があり、その時にいただいていた抹茶の味やその時の空気が忘れられませんでした。
美和子は20歳からお茶を23年習い、いつも人生のとなりにあり続けるものと感じていました。地元から離れる事によって習わなくなり、より一層お茶を身近に感じるようになっていました。
抹茶は料理の最後にいただくと、口の中をすっきり切り替えた上になんとも言えない余韻を残していきます。
お抹茶は尾道今川玉香園の『白寿』を使わせていただいてます。
尾道の坂道は時を忘れさせる景色があります。
禅和庵で自分たちも、お客様も日常とは違うただ一杯の抹茶、一皿の料理に向き合う時間が出来たら幸いに思います。
尾道と抹茶
尾道では春と秋に街ぐるみの大きなお茶会が有ります。
お茶屋さんも他の街より多くあります。
何故尾道でお茶の文化が定着したのかその歴史を紐解いてみると『荒木村重』と言う名の戦国大名に辿り着きます。
彼が信長を裏切り落ち延びたのが尾道だったそうです。
尾道の地で茶人として第二の人生を歩み始めた村重は自らを『道糞』と名乗り、茶の道を極めて行きました。
その後、かつて共に信長に仕え天下統一を果たした秀吉より『道薫』の名前を授かり利休の弟子の中でも高位にあたる
利休七哲、利休十哲
両方に名を連ねるまでの茶人になりました。
もちろんこの事のみが尾道でお茶が盛んになった原因とは限りませんが一つの大きな要因にはなったようです。
尾道の芸術や文化を重んじる地域性と茶の湯に使った井戸が今でもあちこちに残っていることなどを見てもお茶の文化を大事に今も伝えようとする事が見てとれます。
定休日 : 月、火曜日
営業時間 : 11:00〜17:00
広島県尾道市西土堂町11ー17